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リードオルガン修理講習会

2012年3月15日~16日
伊豆にある日本バプテスト連盟天城山荘で、リードオルガン修理講習会に出席しました。

広い客室、おいしい食事を提供してくれる天城山荘
天城山荘 入口

リードオルガンの修理をご夫婦でなさっている、伊藤ご夫妻と相田さんが講師を務められました。

伊藤ご夫妻とは、富山の松原葉子先生のご紹介で知り合うことができ、昨年は東京・目白の伊藤園子先生のお宅にお邪魔し、オルガン演奏のレッスンをしていただきました。

今回の講習会は、リードオルガンの構造を知って、ちょっとした修理はできるようになりましょう、というものです。

日本の教会ではまだまだリードオルガンで礼拝を守っている教会が多いと思います。
昨年の震災で大規模停電を経験し、改めて「電気を使わないで弾けるオルガン=リードオルガン」の良さを体験した教会も多いと聞きます。
そんなリードオルガンですが、日本の歴史の上では、ピアノの代用品としての役割が大きく、ちゃんと楽器として扱われないこともあります。
あるカフェでは、リードオルガンがアンティーク家具として扱われ、日がさんさんとさす窓際に置かれ、オルガンの上に植木鉢が置かれています

教会の奏楽者でも、パイプオルガン・クラシックオルガンは習いたいと思っても、改めてリードオルガンを習いたいと思う人は少ないようで、それぞれの奏楽者独自の方法で弾かれたりします。
わたしがリードオルガンの指導に携わるようになりましたが、楽器の構造を知らないと、説得力のないレッスンになると思って、今回は修理講習会に出席しました。
全部で約10名の出席がありましたが、小さな教会の奏楽者の参加もありました。
オルガンが壊れてもいちいちお金を払ってまで修理の人を呼ぶことができないので、奏楽者自身で何とかしよう、ということです。

講習会ではとりあえずオルガンをばらし、修理をしながら組み立てる、という流れでした。


釘を置いておく箱
リードオルガンにはたくさんの釘が使われています。
白い箱にどの部分に使われている釘なのかをメモしながら、ぶっ刺していくと、組み立ての時に助かります。

ペダルベルトです。
ペダルベルト
足でペダルを踏むと、このベルトが小袋を動かします。
よく、ペダルを浅く踏む人がいますが、浅く踏むと、ペダルの同じところが擦れますので、その部分だけが弱くなります。
ですからペダルは深く踏みましょう。

小袋 
小袋は外して机に置いています。

大袋
大袋は小袋の後ろにあります。

ペダルを踏むと小袋が大袋から空気を抜きます。
そうすると大袋がどんどんぺちゃんこになっていきます。
鍵盤を押さずにペダルを踏み続け、「これ以上ぺちゃんこになれない」というところまで来ると、安全弁というものが開き、空気を大袋に入れようとします。

安全弁
安全弁

大袋や安全弁の動きは、リードオルガンの後ろ板(バックボード)を外さないと見られません。

一番小さいリードと一番大きいリード
高い音になるほどリードは小さくなります。
大きいリードは低い音のものです。
特に小さいリードはほんの小さなほこりが詰まっただけで音が鳴らなくなりますので、リード抜きをリード枠のひっかけ部分にかけて引き抜きます。
くれぐれもリード抜きを直接リードに引っ掛けないでください
リードが壊れてしまいます。
リード抜きをひっかける部分は、ボードを開けた時に、手前に見えます。
引き抜きにくい時は、ドライバーでリード枠を軽くたたいて振動を与えると、抜きやすくなります。

リードに詰まったほこりは、指の詰めて軽くたたいたり、それでも取れない場合はカッターを隙間に入れると取れます。

リード抜き
リード抜き(全体)
先端がカギ型になっていますので、リード枠のひっかけ部分にかけることができます。
リード抜き(先端)

リードをオルガンに戻すときには、まず手で入れて、ある程度のところまで入れたらリード抜きのカギ型になっている先端で押し込みます。
その時もリードを直接触らないように気を付けます。

大袋が真空になった時に鍵盤を押すと、外から風が入りますので、鍵盤の下にあるリードが震え、音がなります。
ハーモニカは息を入れたり吸ったりして音が出ますが、吸った時の状態がリードオルガンの状態と同じです。

Aeolian Harpはほんの少しピッチのずれた音を2つ同時に鳴らして作る音色です。
だからリードは上下二階建てです。
Aeokuan Harp

Vox Humanaは、風車を回してビブラートをかける装置です。
風車
Vox Humana

ストップを引き出したのに元に戻ってしまうという場合は、ストップの周りに貼ってあるフェルトに薄い布を挟んだりして、動きを固くすると直ることが多いです。
ストップ
リードオルガン ストップ
ストップの裏側
リードオルガン ストップの裏側

鍵盤はフロント・キー・ピン(誘導ピン)とバック・キー・ピン(支点ピン)で調節されています。
フロント・キー・ピンは、演奏時に指で押す部分の下にあり、バック・キー・ピンは鍵盤の奥にありますから通常は見えません。
鍵盤が下がったままで音が鳴りっぱなしの場合は、楕円形になっているフロント・キー・ピンを前後左右に動かしてみます。
鍵盤が左右のどちらかに寄ってしまっている場合には、バック・キー・ピンの左右どちらかに厚紙などを入れて調節することができます。
キーピン

今後このような講習会に出席したい場合は、天城山荘に「講習会があれば連絡してください」と言っておくと良いと思います。
日本バプテスト連盟天城山荘http://www.amagisanso.com/
〒410-3206 静岡県伊豆市湯ヶ島2860-1
tel 0558-85-0625 fax 0558-85-1705


COMMENTS

No title

はじめまして、伊藤さんの第一回目の講習会に数年前に参加したことがありますが、そのときは修復家の第一人者の和久井さんが講師で、伊藤さんがアシスタントをされましたが、それまでの自分の修理方法が我流でしたのでとても参考になりました。
多くの方が講習に参加され、リードオルガンが代々受け継がれてゆくとよいですね。

Re: No title

コメントありがとうございます。

なかなかリードオルガンの修理について教えてくれる場所は少ないようですが、壊れたリードオルガンを修理してもらうお金のない教会がほとんどですから、その教会の奏楽者が簡単な整備ができるようになると良いと思います。
構造を知ると演奏にも良い影響が出ますしね。
今後もこの講習会が続くようお祈りしたいと思います。

No title

その節はお世話になりました。帰りご一緒させて頂いたsです。何とこの夏に
開かれた礼拝音楽研修会でリードオルガン修理があり 又伊藤ご夫妻にお世話になりました。姿を消しつつあるリードオルガンを復活させるには どうしても修理が必要ですね。大がかりな修理は難しくても埃を取ったり、リードのサビを取るだけでも音は蘇ると 参加された方皆 感激していました。今回も中味の濃い講習会でした。園子先生のコンサートもあり リードオルガンの美しい音色を堪能しましたよ。

Re: No title

あぐさん

コメントありがとうございますv-4
こちらこそお世話になりました。とても楽しく、皆さんと過ごすことができ、周りの方たちのおかげです。
その後、田中先生の強い勧めで(笑)、リードオルガン協会に入りました。
またお会いする機会が増えると思いますが、今度もよろしくお願い致します。

No title

私も田中先生よりご案内頂きましたが まだ未加入ですv-16 夏の研修会が同時期でこちらも残念でした。関西はリードオルガン熱が高いv-42と思っていましたが 
関東も熱かったですv-42又お目にかかれると嬉しいですね。

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